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2018.07.01
日本のホテル・旅館事業 ここがポイント!(再掲)

当社コラムにおいて、非常に人気の高かった記事を再度掲載させていただきます。ホテル事業・旅館事業の皆様に少しでもお役に立てればと思っております。ぜひ最後までご一読くださいませ。
 
 
 
(以下、再掲記事です。)
 
日本には数多くのホテル旅館が存在します。ホテル旅館の規模もさまざまで、大規模なホテル旅館から個人経営のホテル旅館。また、温泉施設だけではなく、様々な施設を完備しているホテル旅館もあれば、宿泊特化型のホテル旅館まで、多彩な種類が存在しています。
それらのホテル旅館には、必ず何かしらの課題が生じています。人材の課題、施設環境の課題、商品の課題、マーケットの課題、立地条件の課題など、経営者の方の悩みは尽きないはずです。
 
ホテル旅館事業の上手な経営手法はないのか?
 
そんな率直な疑問が生まれてしまいますね。そこで今回のコラムでは、全国各地のホテル旅館で実施している経営手法を、組織体制の視点から解決する事例をご紹介します。
 

 
▮ホテル旅館の[経営]と[運営]は違う!
ホテル旅館には、毎日様々なお客様がお越しになります。これれらのお客様をお相手するのは、部門を問わず接客サービススタッフです。この【お客様がホテル旅館で快適にお過ごし頂けるようにお手伝いすること】が[運営]にあたります。当然、ご利用頂くお客様を集客する広報担当や外販の営業担当なども含まれてきます。
 
それでは[経営]とは何か?
一言で言えばホテルの敷地や建物の所有権者が業績向上を思案することとなります。
 
意外にも日本のホテル旅館で働く方達は、この区別を理解していないケースが多く見受けられます。実際にホテル旅館の所有権者(体表者や社長)が、お客様の接客を行っている場面もよく見受けられます。所有権者が接客をしてはいけないと言う事はありませんが、とかくこのようなホテル旅館は、全ての課題対処や稟議事項が所有権者によって判断されることになり、権限が偏る傾向が強いと言えます。
 
下記のような区分けをしっかりと理解をして、[運営]を強化することが、結果的にお客様が快適に過ごせて、高い評価を頂く事に繋がります。
 
●Owner:所有権者(経営者)
 ホテル旅館全般の経営を行います。
 
●Operator:執行者(運営者)
 総支配人を始め、接客対応を執行します。
 
●Render:金融機関
 オーナーと経営を考え、融資をします。
 
●Developer:土地開発事業者
 土地を探し、新しいホテル旅館を開発します。
 
まずは、この[経営]と[運営]を明確化し、ホテル旅館のスタッフ全員が深く理解できるよう説明が必要です。この説明は、毎年1回、定期的に説明することが必要です。
 
参考データ:ホテル経営構造
 
 
 
▮旦那・女将の役割を決める!
ホテルと旅館を区分けした時に、旅館には旦那や女将と言った方が存在するケースが多く見受けられます。では、この旦那や女将と言う方達は、どのような役割(業務)を執行する方なのでしょうか?
 
もともと旅館や料亭の主人を旦那、女主人を女将と呼んでいるそうですが、役割的には最高執行責任者(英語で言うCOO)にあたる方達です。ホテルでは、この役目の方を総支配人やゼネラルマネージャーと表現しています。つまり[運営]に関する最高責任者と言う事です。
 
旦那や女将は、全てのお客様の対応の責任者となりますので、当日翌日の予約状況(お客様の状況)はもちろん、先の予約状況にも目を向けなければなりません。クレームが発生すれば、その対応方法を決断する必要もあります。
 
しかし、意外にもこの旦那や女将の役割が曖昧で、ホテル旅館の組織形成を崩してしまうケースを非常に多く目にします。まずは、旦那や女将と言う方達の役割(業務)を可視化し、全従業員に説明することが重要と言えます。
 
 
 
▮フラットな組織とマルチ業務!
「わたしはフロント担当なので、宴会のお客様の事は知りません!」
「あのお客様はレストランのお客様だから、レストランスタッフに任せておこう!」
 
よくこのような言葉を耳にします。これらの言葉が出る場合は、部門と部門の壁があると言えます。いわゆるセクショナリズムが強い組織です。決して悪いことではないのですが、本質論として、ホテル旅館にお越しになるお客様を自社の部門に当てはめて対応することは、失礼極まりない事だと思います。
 
近年のホテル旅館運営では、できるだけ組織の部門を減らし、誰でもどの仕事でもできる組織体を目指す傾向があります。1スタッフが多くの業務を行うと言うマルチシステムです。これは、お客様の利用時間に合わせて、人材を投与するスタイルです。チェックインの混雑時はフロントを多めにし、夕食時間や朝食時間には配膳スタッフを多めにする。チェックアウト後の時間は、清掃要員を多めにすると言ったスタイルです。
 
このマルチスタイルを採用しているホテル旅館では、従業員の残業も少なく、休日もしっかりと回せる体制が構築できています。またそれらを統括する責任者の人数も数名で対応でき、より効率的に運営することができています。正に時代に則した理想的な運営スタイルと言えるのではないでしょうか。
 
 
 
これまでの内容を分かりやすくまとめると下記のような内容となります。
 
①経営部門と運営部門の明確化。
②運営部門の最高責任者(coo)の役割を明確化。
③部門や役職をフラット化し、マルチ業務にする。
③全スタッフでサポート体制できる勤務体制を作る。
 
今回ご紹介した内容はごく一部の内容です。また、企業規模等によっても異なります。これらの内容を実施した場合、上下間の摩擦軽減・部門間の摩擦軽減が可能となり、よりお客様のために何をするか考えるスタッフが増える可能性があります。
 
時代は、人口減少・就労人口減少が大きな課題となり、サービス産業だけではなく人材不足が発生しています。この先の経営と運営を考えると、早い段会で組織再編・運営方法の見直しを実行し、お客様の快適性を追求することが必須と考えられます。ぜひ一度自社で検討してみてはいかがでしょうか。